SaGAMeC通信 第202102号(2021年02月01日 発信)
獣医師通信
寒気も少しずつ緩みはじめましたが、いかがお過ごしでしょうか。
2月のイベントといえば、バレンタインデーがありますね。
わんちゃんねこちゃんにとってチョコレートは有害な食べ物になります。
カカオの量が症状の程度と比例関係にあるため、特にダークチョコレート、ミルクチョコレートは要注意です。
誤食後、早期の対応ができれば重症化せずに経過終えることが多いため、もしも、チョコレートを誤食してしまった場合には早急な来院が望まれます。
看護師通信
ねこちゃんが慣れ親しんでいる物や人に頬をこすりつけている時は安心しているサインです。
その時猫ちゃんの頬からはフェイシャルフェロモンF3という物質が分泌されています。
このフェロモンとよく似た成分が入っているスプレーとお部屋に拡散するタイプの2種類を販売しております。
ねこちゃんのスプレー行為(粗相)や慣れない環境下での緊張、ストレスが原因と考えられる特発性膀胱炎などの症状緩和に繋がるといわれています。
気になる方はスタッフまでお声かけ下さい。
獣医師コラム
【血栓症】

本格的な寒さが身にしみる頃、体調など崩してはおられませんか。 まだまだ寒い日が続きますが、気温の低下や急激な温度差により血圧は大きく変動します。 血圧の急激な変化により、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こすこと(ヒートショック)がありますので、皆様も寒暖差に注意し、寒さ対策をしっかり行いましょう。

血栓症は、人では心筋梗塞、脳梗塞、肺塞栓などに代表される、日本人の死因においては上位を占める病気です。血管・血液・血流のいずれかに異常が起こることによって、心臓の中や、血管の中に血液の塊「血栓」が形成されます。この血栓が血管に詰まる(塞栓)ことで、「血栓塞栓症」が起こります。血栓症の原因は、人では動脈硬化や高脂血症、エコノミー症候群などによって引き起こされることが多いのですが、小動物では心臓病や腫瘍、全身性の炎症、免疫の病気などに続発して起こることが多いと考えられています。

血栓症の1つである動脈血栓塞栓症(ATE)は、犬ではまれですが、特に心筋症の猫において突然発症する急性疾患です。心臓内で形成された血栓が血流により運ばれ、動脈血管を閉塞することで発症します。
ATEを発症すると、激しい痛みのため突然異常な声を出して痛がることが多く見られます。血栓の閉塞部位により異なりますが、前足や後ろ足に流れる動脈に閉塞が生じると、前足や後ろ足が動かなくなる不全麻痺を起こします。血栓が閉塞した場所より後方では血流が遮断されてしまうため、足先は冷たくなり、肉球が白色や紫色に見えるようになります。 その他の症状としては嘔吐や呼吸困難、体温の低下などが認められることがあり、脳梗塞を発症した場合には意識レベルの低下や起立歩行困難、瞳孔の大きさの異常などの神経症状が認められることがあります。
発症後数時間以内であれば、血栓を溶かすお薬を投与することで、血栓が溶ける可能性があります。しかし小動物におけるATEの治療は非常に難しく、かつ予後も悪い病気です(生存率は30-70%)。さらに再発率が高いことから、生涯にわたって血栓を予防するお薬を投与する必要があります。

血栓症はなんの前触れもなくある日突然起こります。いつもと歩き方が違う、異常な鳴き声で痛がっている、いつもと違う呼吸様式をしているなどがあれば、すぐに動物病院を受診してください。また、心臓病の治療を行うことにより発症を予防することができますので、定期的に健康診断を行うことが大切です。
循環器専任獣医師 森山寛大
トリマー通信
2月のオプションセットは泥シャンプー、歯磨き、足裏パック、トリートメントのセットです。
泥シャンプーは毛穴に詰まった老廃物や汚れをしっかり吸着することで地肌を綺麗にし、しなやかでサラサラの被毛に洗い上げます。
また、静電気予防でお散歩時のホコリ吸着予防をトリートメントで抑え、お散歩での真っ黒足とおさらばしましょう!
松岡ゆめちゃん
石井くうたくん
大沢マイちゃん
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