SaGAMeC通信 第201905号(2019年05月01日 発信)
獣医師通信
予防接種のシーズンですが、ワクチンの副作用等が不安な方は、午前中の診察時間内での接種をお勧め致します。
看護師通信
フィラリア予防期間が始まりました。
5月から12月が予防期間です。
大切な家族を寄生虫から守りましょう!
獣医師コラム
ワンちゃん猫ちゃんの目が赤くなる、目が白くなる、目を痛がる原因としては実に様々な病気があります。その中でも今回は角膜潰瘍と言われる、角膜の障害による病気に関して説明をさせて頂きます。

角膜は眼球前面にある透明な膜で4層から構成され、最も表層の角膜上皮を越えて深層の実質までに及ぶ角膜の欠損を角膜潰瘍と言います。病気の症状としてよく見られるものは、①結膜充血によって目が赤くなる。②角膜浮腫によって目が白く濁る。③角膜の神経を刺激するため目を痛がる。などがありますが、その他には目ヤニや涙の量が増えたりします。

原因として多いものは外傷や細菌感染、逆まつげ、眼瞼内反、異物などがあります。犬の場合は短頭種が罹患しやすいとされていて、猫の場合はヘルペスウイルスの感染によっても起こります。
診断方法は角膜をフルオレセイン染色という染色をすることで欠損部を見つけますが、視診や眼圧の検査も併せて行います。

治療には内科的治療と外科的治療がありますが、角膜実質の再生は非常に遅いので、診断時に潰瘍の深さによる分類を行うことで、治療方法が変わってきます。眼科検査で角膜の厚さの1/2を超える角膜潰瘍は深い潰瘍と判断され、外科的な治療を必要とします。

内科的治療には抗菌剤点眼薬、ヒアルロン酸点眼薬、自家血清点眼薬などを使用しますが、点眼療法に反応しないときや、進行してしまうときには外科処置を必要とします。外科的治療には瞬膜フラップや眼瞼縫合、ソフトコンタクトレンズの装着などの角膜表面を覆う治療などがありますが、より積極的な治療として結膜フラップがあります。結膜フラップとは、結膜を使用し角膜の潰瘍部に蓋をする手術のことで、結膜からの血液成分の供給を継続的に行うことができるのが利点で、大きな傷の治療にも有効な方法です。手術後の経過もよく、高い確率で潰瘍部の修復を行うことができます。

角膜潰瘍が進行し、眼内感染が酷い場合には眼球を摘出しなければいけません。眼科治療で最も重要なのは視覚を温存することだと言われているため、その子の症状に合った治療法を提案できればと思っております。
中島昂輝
トリマー通信
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